日本フッソの品質管理体制のご紹介
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- 非「フッ素樹脂」の次世代グレード / 硬質系・非粘着コーティングAμcoat(エーミューコート)
- ピンホール試験について SERIES-38
- NF Information
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- フッ素樹脂コーティング・ライニング攪拌槽
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簡単にわかる フッ素樹脂コーティング講座 SERIES-37
膜厚測定について - NF Information
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- フッ素樹脂皮膜の硬さと耐磨耗性について
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我が部署紹介 第6回: 開発部
半導体及びFPD業界の技術発展に大きく貢献しています。 -
簡単にわかる フッ素樹脂コーティング講座 SERIES-36
フッ素樹脂コーティングあれこれ - NF Information
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- 高精度タイプの剥離帯電防止コーティング「NF-718ECB」
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我が部署紹介 第5回:大阪営業部
「お客様の課題解決」を心掛け、お客様のよき相談相手になることを目指します。 -
簡単にわかる フッ素樹脂コーティング講座 SERIES-35
フッ素樹脂コーティングの表面粗さ - NF Information
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- 優れた洗浄性、耐食性、防爆安全性を兼ね備えた帯電防止型フッ素樹脂ライニング NF-240EC
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我が部署紹介 第4回:東京支店
お客様の課題を解決のために、適切なご提案を心掛けています。 -
簡単にわかる フッ素樹脂コーティング講座 SERIES-34
フッ素樹脂コーティングと伝熱 - NF Information
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- 高耐久性と長寿命を実現したNFX-0697コーティング
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日本フッソ開発秘話 シリーズ1
帯電防止仕様ECシリーズ -
我が部署 第3回 エンジニアリング部
フッ素樹脂焼付ライニング機器の設計・製作、納入までを一貫して行い、お客様にご満足いただける製品を提供するエンジニアグループです -
簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座 Series-33
コーティングの現場で困ってしまうこと その4 - NF Information
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- 高耐食性の帯電防止NFX-3650EC-Tライニング
- 我が部署 第2回 メインGr 品質向上と安全で環境にやさしい職場を目指す
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座 Series-32
- コーティング現場で困ってしまうこと その3
- NF Information
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- タックフリーコーティング
- NFグループ拠点紹介 シリーズ4 埼玉第二工場・FKR第二工場
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座 Series-31
- コーティング現場で困ってしまうこと その2
- NF Information
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- 超平滑性の新グレードを開発
- 我が部署[第1回]品質管理課
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その30)
- コーティング現場で困ってしまうこと(1)
- NF Information
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- 表面処理技術研究所を開設
- 拠点紹介-3-本社工場・南大阪工場
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その29)
- いろいろなコーティング(4)
- NF Information
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- 日本フッソの技術サービス
- 拠点紹介-2-フッソコリア[FKR]
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その28)
- いろいろなコーティング(3)
- NF Information
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- [食品衛生法]食品、添加物等の規格基準
- 拠点紹介-1-日本フッソUSA[NFU]
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その27)
- いろいろなコーティング(2)
- NF Information
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- ノンメタル・ノンコンタクトシールのご紹介
- 環境負荷低減への取り組み
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その26)
- いろいろなコーティング(1)
- NF Information
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- 環境[安全]アンケート
- 設立40周年を迎え、心新たに一層の飛躍を誓う
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その25)
- どのようにコーティングするの?(3)
- NF Information
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- 機器設計規準書を全面改訂
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第18回インターフェックスジャパンへご来場有難うございました。
SEMICON West 2005 腐食、金属溶出、静電気問題の解決を探る来訪者多数 - 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その24)
- どのようにコーティングするの?(2)
- NF Information
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- 単層構造でも従来のPFAライニングに劣らぬ耐食性を実現
- 新機能性材料展2005でフッ素樹脂コーティングに大反響
- 第15回フラットパネルディスプレイ展出展レポート
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その23)
- どのようにコーティングするの?(1)
- NF Information
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- フィラーによる改質で実現する構造強化、機械的特性、高機能性
- 埼玉工場の大型炉稼働開始。第8世代の液晶製造装置にも対応
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その22)
- フッ素コーティングって何?(3)
- NF Information
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- コンバーティングショーでフッ素樹脂コーティングの有効性を訴求
- 剥離による静電気帯電を長期抑制、しかもガラス基板を保護
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その21)
- フッ素コーティングって何?(2)
- NF Information
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- 非粘着のためのフッ素樹脂コーティングには適材適所の選択を
- データベース化した研究と実績から最適の施工を提案
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その20)
- フッ素コーティングって何?(1)
- NF Information
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- インターフェックス誌上展示会
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その19)
- 母材設計とは?(2)
- NF Information
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- テストと実績分析で求める「現場レベル」での摩耗特性
- コンポジットベローズが拓く各種製造分野の新たな可能性
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その18)
- 母材設計とは?(1)
- NF Information
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- 日本フッソのコーティングがセミコン分野で様々な課題を解決しています。
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その17)
- フッ素樹脂コーティングの使用決定とは?
- 日本フッソ工業かわら版
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- 医薬低温合成でもフッ素樹脂は性能を発揮します。
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その16)
- フッ素樹脂コーティングの安全性とは?
- 日本フッソ工業かわら版
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- 万一の傷付けにも応急対応が可能です
- フッ素樹脂ライニングの傷付きメンテナンス体制
- ISO(品質・管理)への取組みもお客様への商品と考えています
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その15)
- 日本フッソ工業かわら版
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- さらなるクリーン環境下での精密コーティングに対応します
- 粘着物がひっつかないタックフリーコーティングの新製品。帯電防止
- リチルライニング新開発
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その14)
- 日本フッソ工業かわら版
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- ロールの新しい表面処理。さらなる「摩耗」「傷つき」「付着」「帯電」の課題解決へ!
- コンバーティング用ロールに多くの採用実績があります。ロールの高速化、コーターの薄膜化に対応実現
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その13)
- 日本フッソ工業かわら版
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- 粉体処理プロセスにフッ素樹脂ライニングは付着、汚染、腐食トラブルに効果的です。
- フッ素樹脂コーティングQ&A『粉体処理プロセスにも安心して使用できるの?』
- 表面硬度を高め、耐摩耗性を向上させた「粉体用」フッ素樹脂。グレード新開発
- 簡単にわかるフッ素樹脂コーティング講座(その12)
- 日本フッソ工業かわら版
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ブロワーの「付着物クリーニング」「腐食による交換」「ゴムライニングの剥離」
「バランス崩れによる異音発生」「緊急ベアリング交換」で生産ラインを停止させることはありませんか? -
精密な加工制度が要求される部分にもフッ素ライニングが使用されています。
なぜフッ素樹脂ライニングは高速回転しても剥離しないのか? - 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座(その11)
- 日本フッソ工業かわら版
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ブロワーの「付着物クリーニング」「腐食による交換」「ゴムライニングの剥離」
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- 「納期が守れない!」「定修工期に間に合わない」そんな時、短納期が可能な日本フッソのフッ素樹脂焼付ライニングがお手伝いします。
- 当社の焼付ライニングなら、用途に応じて数ミクロンから数ミリの厚みを施工することが出来ます。
- 短納期を実現するために、設計・施工時だけでなく、納入後の万一の補修時も迅速にシステム対応します。
- 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座(その10)
- 日本フッソ工業かわら版
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フッ素樹脂コーティングが様々なセミコン分野の課題を解決しています。
セミコン分野におけるフッ素樹脂コーティングの発揮効果当社の商品はお客様の課題を解決することです。 - 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座(その9)
- 日本フッソ工業かわら版
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フッ素樹脂コーティングが様々なセミコン分野の課題を解決しています。
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- 輸送革命(その1)液体・粉体輸送コンテナへのフッソ樹脂ライニング
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輸送革命(その2)液体・粉体輸送コンテナへのフッソ樹脂ライニングのメリット。
輸送革命タンクローリーへのフッソ樹脂ライニング - 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座
- 日本フッソ工業かわら版
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- フッ素樹脂ライニング採用におけるリスクマネジメント
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「より安く、間違いのない」フッソ樹脂ライニング選定のポイント。
ライニングの選定事例 - 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座
- 日本フッソ工業かわら版
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- 粘着物が「ひっつかない」高粘着物専用コーティング
- INCHEM TOKYO99(国際化学技術総合展)に出展
- ISO9001の登録ができました
- 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座
- 日本フッソ工業かわら版
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- 超平滑非粘着グレードの紹介の予定
- 代表的な課題解決の実績例
- 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座
- 日本フッソ工業かわら版
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- 世界最大級の厚膜焼付ライニング工場竣工
- リチルライニングの技術的特長
- リチルライニングの実績例
- リチルライニングの新グレード「NF-726ELのご紹介」
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- 粉塵爆発防止の決め手-帯電防止フッ素ライニングのご紹介
- フッ素ライニングで粉塵爆発防止を実現-帯電防止グレード(ECグレード)の紹介
- 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座
- 日本フッソ工業かわら版
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国際医薬品製造技術総合展に出展
"フッソ樹脂コーティングの非粘着性に大きな注目が集まりました" - 缶体設計から全て当社にお任せください
- 簡単にわかるフッソ樹脂コーティング講座
- 日本フッソ工業かわら版
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国際医薬品製造技術総合展に出展
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- シビア品質管理が求められるお客様へのフッソライニングのご提案
- フッソライニング製リアクターの導入例
- 簡単にわかるフッソ樹脂講座「フッソ樹脂コーティングて何?」
- 日本フッソ工業かわら版
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- これからの日本フッソが目指すもの「新社長ごあいさつ」
- 製造工程の異物混入を防ぐ「切り札」のご紹介
- 日本フッソ工業かわら版
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- 高純度焼付ライニング「リチルピュア」
- 日本フッソアメリカ現地状況のご報告
- 営業システムのご紹介
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- 工場リニューアル完成のお知らせ
- 下地処理技術のご紹介
- グラスライニング再生技術のご紹介
当社のコーティング品をお客様にきちんとした品質でお届けするためにどんな取り組みを行っているのか、当社の品質管理体制の全体像について改めてご紹介させて頂きます。
品質管理に対する基本的考え方
品質管理課では、「お客様のために何ができるか考えよう」をスローガンとして、常にお客様の立場から品質や商品を捉え、日々業務の改善に取組んでいます。お客様の側から品質を考えるということ自体はISOの精神に通じることから今後は、ISOの取得を目標に改善に取組んで参ります。今回は、当社の品質管理体制の現状の姿をご紹介いたします。
受注した一品ごとに最適の検査標準を設計、実施しています
従来当社には品質管理上次のようなさまざまな課題がありました。まず同じグレードをコーティングする場合でも、同じ非粘着品といってもお客様の加工対象物が、例えば粉とスラリーのように異なれば、より厳しくチェックすべきポイントが異なります。またコーティングを施す缶体(母材)をお客様からお預かりすることも多く、したがって加工する一品ごとに形状や大きさ、表面の状態が異なり、さらには当社では用途に合わせて多様なグレードを用いているので、検査標準を作ることが難しく、品質管理を担当するには相当の知識と経験が必要となっていました。
そこで現在そうした状況を変えるべく、以前から整備していた当社の「グレード別検査標準」と、缶体の「形状別検査標準」を土台として、「客先別の一品ごとの検査標準」の構築をすすめています。特に前注実績のあるものについては、受入検査から梱包までの過去の加工履歴(加工上の注意点など)もそこに記録しているので、前回加工時の課題を活かしてより高度な品質でお届けすることができるようにしています。
検査の方法
以下、おもな検査工程ごとに実施内容をご紹介します。
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受入検査
母材の入荷時に、全品に対し受注伝票との内容照合や、加工可能な状態であるかなどのチェックを行います。加工の入り口であるため、後工程のためにここで十分なチェックをし、的確な生産指示を出しておくことが重要なので、慎重を要する検査となります。また検査の生産性・確実性を高めるために、デジタルカメラで現物を撮影し、一品ごとの検査標準書などに利用を進めています。
"百聞は一見に如かず"で、営業やお客様とのやり取りにも、スケッチ画などよりもより速く相互理解ができるので、必要に応じて回線でデジタルカメラのデータを送って確認いただいたりと大いに活用しています。こうしたツールをうまく取り入れ活用することも品質改善につながることだと考えています。
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中間検査
加工の際、写真のような「生産設計書」を添付します。これは一品毎にどのグレードを、どれくらいの膜厚で、何回で塗布、焼成するかなどを研究室が設計したものであり、それを現場の加工指示書として使用しています。日本フッソでは、この生産設計書のないものは加工できないことになっています。そしてこの内容に従って加工し、定められた中間検査(膜厚・施工範囲・外観など)を実施し、その結果を記録します。
また後工程への注意点なども記録しています。このように「生産設計書」がひとつの核となって、当社では品質管理が行われているのであり、すなわちこの「生産設計書」が、不具合が生じた際の重要なトレーサビリティ(原因追究)の基礎資料となります。
この他の中間検査の仕組みとして、第三者的な目で厳しくチェックするために、品質管理課が工場内のパトロールを実施し、受注品の中間での状態を最低1日2回チェックを行い、不具合の未然防止に努めています。
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最終検査
最終検査では、主に次の項目について検査を実施しています。
- 外観
- 膜厚
- ピンホール検査
さらにグレード・形状・用途によって
- 漏洩抵抗
- 表面粗度
- 形状別
に必要となる検査(ロールの外径検査など)これらの検査の具体的な内容(計測部位、回数、計測方法、可否の判断基準など)については、前述のようにお客様の一品ごとの検査標準として設定している部分です。
またこれらの検査の方法論についても、"お客様が実際使われる上で必要となる品質は何か"を考えた検査を実施しています。
例えば、導電性タイプのグレードであれば、一般的に実施される体積抵抗値の計測では実際的とは言えない(体積抵抗では厚みは考慮されないし、またテストピースでしか計測できない)ので、当社では漏洩抵抗値にて計測することとしています。また、検査機器にもできるだけ細かい配慮をしています。例えばその漏洩抵抗を測るのは通常金属のブラシなのですが、それでは走査時に被膜表面を傷つけてしまう恐れがあるので、写真のように導電性ゴムを使用して自社で作り替えたりしています。
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梱包・出荷
梱包については、移送中に傷がつかないような梱包をすることは当然のこととして、"見た目"にも注意を払うように、また「お客様が開封時に取り扱いがしやすいように」といった視点での改善を進めています。例えば、缶体の保護用クッションを留めるには従来はガムテープを使用していましたが、お客様にとっては剥がしにくいということで、剥がしやすい材質のものに変更しています。
また木箱で梱包する場合、釘を打ちつけますが、釘をはずすのも開封時に手間取る作業の一つですので、簡易梱包で十分な場合は、PPバンドで留めるなどに変更しています。また、梱包方法もできるだけ「開けた時の見た目」にまで配慮するよう心がけています。
直接品質には関係ない作業のようですが、お客様からお預かりした母材をお返しする以上、最後まで丁寧に取り扱うことを徹底すること、また開封したときのお客様のお気持ちまでを考えることは、お客様の視点に立って品質を高めていこうという考えを実践するひとつの象徴であると考えています。
また、現在は梱包材として発泡ポリエチレンなどを使用していますが、お客様が開封された後これらはゴミとなってしまうので環境を配慮してこうした資材の素材見直しも早急に図っていきたいと考えています。
以上、日本フッソの品質管理体制についてご紹介してまいりました。今後とも「お客様のために何ができるかを考えよう」の実践に取組んで参りますので、至らない点をご教唆くださる様よろしくお願い申し上げます。
品質管理課課長 田野 実